Ryota Komatsu & The Tanguists

Ryota Komatsu & The Tanguists Final Tour 2005」へ。
会場は北千住、THEATRE1010。
小松亮太さん(Bn)、熊田洋さん(Pf)、近藤久美子さん(Vln)、桜井芳樹さん(G)、田邊和弘さん(Cb)によるキンテート。

第一部
・「El Choclo エル・チョクロ」 アンヘルビジョルド作曲/オルランド・トリポディ編曲
・「La Trampera ラ・トランペーラ」 アニバル・トロイロ作曲/熊田洋編曲
・「Rojo Y Negro 赤と黒」 熊田洋作曲
・「Encuentro Con Osvaldo Montes オスバルド・モンテスとの遭遇」 小松亮太作曲
・「Nunca Tuvo Novio 恋人もなく」 アウグスティン・バルディ作曲/小松亮太編曲
・「La Calle 92 92丁目通り」 アストル・ピアソラ作曲
・「Libertango リベルタンゴ」 アストル・ピアソラ作曲/林正樹編曲
・「Todos Los Suenos 夢のすべて」 ホセ・コランジェロ作曲
・「Loco-Motion-Loco 夢幻鉄道」 小松亮太作曲


第二部
・「La Callecita ラ・カジェシータ」 熊田洋作曲
・「El Lloron 泣き虫」 作曲者不明/熊田洋編曲
・「Decarissimo デカリシモ」 アストル・ピアソラ作曲
・「Spica Esquisse スピカ・エスキス」 小松亮太作曲
・「Escualo 鮫」 アストル・ピアソラ作曲
・「Invierno Porteno ブエノスアイレスの冬」 アストル・ピアソラ作曲
・「Concierto Para Quinteto 五重奏のための協奏曲」 アストル・ピアソラ作曲


アンコール
・「La Cumparsita ラ・クンパルシータ」 ヘラルド・ヘルナン・マトス・ロドリゲス作曲

これでしばらくキンテートは聴けなくなるんじゃあ、とりあえず聴きに行っておいたほうがいいよね。そりゃあ、聴かないとイカンよ、うん。。。うまく乗せられている気がしないでもないのだけれど、結局小松さんの戦略(?)にホイホイと喜んで乗ってしまうんだなぁ・・・。すごく楽しかったから、ま、いっかぁ。。。
一曲終わるごとに白色のマイタオルでゴシゴシ、ゴシゴシ、ゴシゴシと汗をぬぐう小松さんの姿にひどく好感を持ってしまった。何かいいんだよね、とっても。。。熊田さんのしばしば狂気を帯びる演奏は、何度体験しても新鮮に驚いてしまう。近藤さんのヴァイオリン、あれはもう、ため息もの。一度は見ておいて損はないと思う。。。黙々とギターを弾く桜井さんの渋さには、終始うっとり。いつもおしゃれだしなあ。。。田邊さんの演奏している姿はやっぱり色っぽいと思うんだよね。いや、ある意味近藤さん以上に妖艶かも。シビれる。
今回も熊田さん絡みの曲が割とたくさん聴けたこともあって、かなり満足。「Rojo Y Negro」、素晴らしかった。熊田さんのピアノの迫力ったら、尋常じゃないし。なんだろう・・・VIVOでの演奏とはまた違った味わい。熊田さん、しゅ、しゅてき。。。「La Callecita」はより可愛らしく、ユーモラスなアレンジになっていて楽しく聴けた。VIVOの演奏で聴くともうちょっとエレガントで、おしゃれな感じなんだよね。「El Lloron」も盛り上がってたなあ。。。最後の3曲「Escualo」「Invierno Porteno」「Concierto Para Quinteto」の演奏には圧倒されるばかりで、「いいねー、いいねー」と小声で叫びながらしきりにウルウル。そうだ、「Decarissimo」もよかったし。小松さんの曲では「Spica Esquisse」が割とすきかな。バンドネオンの美しく繊細な音色が引きたつ素敵な曲だと思う。ライヴではじめて聴く「夢幻鉄道」も、なかなかすごくって。小松さんのMCも楽しくって、熊田さんなんかもアレンジ料がどうのこうの、といじられてたっけ。小松さんって、ほんと嫌みがないし、変わらずナイスな人だ。アルゼンチンタンゴという音楽の深さと面白さ、彼らの演奏の素晴らしさ、プラス彼らの人柄のよさに魅了されてしまうんだよね、きっと。

キンテートやオルケスタの音楽はとっくの昔に完成されたもので、すべての可能性は出尽くしたといっていい。数年前までの僕は宝物を最高の形で復元できれば幸せだった。よい音が出ればコピーにも充分価値があった。でももう満足できない。100%未知な世界に足を踏み入れてみたい。失敗は恐れてない。だからキンテートという、安住の地にしばらく別れを告げる。既存のタンゴにリスペクトしまくり、半世紀前のサウンドを現実化しまくった僕には賭けをする資格がある。どうか温かく見守っていただきたい。たとえ、僕が変なことをやりだしたとしても皆様一度は会場に足を運んでいただきたくお願い申し上げます。えへへ。
             小松亮太   ・・・・・「ファイナルツアーによせて」より


遅ればせながら、購入。。。
Ryota Komatsu「Bandoneon Diary」*1


それから、、、こちらはひょっとしてウケるかなあと思い、持参。
●「Standard and Modern Tango  Ryota Komatsu & The Tanguists」
小松さん、ウケてくださいました。いい人です。


2枚とも恒例のサインをいただく。ミーハーっぷり炸裂な私。

*1:

バンドネオン・ダイアリー

バンドネオン・ダイアリー