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●「霧のむこうに住みたい」須賀敦子著*1
するする読めてしまうので、あっという間に読了。
彼女の文章にすぅっと吸い込まれ、安心して身を委ねている自分がいる。
冷静に選び取られた言葉の数々が、正面から心地よく響いてくる。
須賀さんの29のエッセイ。
特に好きだったもの
「ビアンカの家」「アスパラガスの記憶」「マドモアゼル・ヴェ」「なんともちぐはぐな贈り物」
「屋根裏部屋と地下の部屋で」「私のなかのナタリア・ギンズブルグ」「フィレンツェ 急がないで、歩く、街。」
「ゲットのことなど ローマからの手紙」「となり町の山車のように」「白い本棚」
「パラッツィ・イタリア語辞典」「古いイタリアの料理書」
須賀さん、料理好きだったらしく、こんな文章を見つけてなんだか嬉しくなった。
台所に立てなくなっても、古い料理本を本だなからあれこれ抜いてきて、小さな空き時間に読みふける愉しみは、ほそぼそとつづいている ―――― 「古いイタリアの料理書」 より
解説は江國香織さん。。。いまだに少々苦手意識あり。
*1: