TARTINE2005-01-27

プレーンのシフォンケーキ1カットを生クリームとグレープフルーツのジャムを添えて食べる。ごく普通に美味しかった。満足なり。


おやつを食べつつ見ていた番組がとてもおもしろくて、結局終わりまでかぶりつきで見てしまった。2時間も。あぁ。。。『名画がよみがえる村で〜イタリア アラメンゴ村の秋』というタイトル。グイド・ニコラ(83歳・画像のおじいさん)という絵画修復師の生活を追うもの。汚れ、傷ついた名画をよみがえらせるのがお仕事。北イタリア、ピエモンテ州の中央に位置するアラメンゴ村(人口100人という小さな村)に、「ニコラ修復工房」がある。スタッフは50人ほど。そのうちニコラ一家8人が修復師として働いている。イタリアの民間修復工房では最大の規模なのだとか。世界の名だたる美術館や博物館から送られてくる名画が、常時100点も修復を待っている。もともとはサンタ・ソフィア教会に置かれていたヴェロネーゼの「最後の晩餐」(2m×5m)の修復作業過程などははまるで別世界のできごとなので本当に興味深かった。紫外線検査で過去の修復部分を確かめたり、赤外線カメラを使って画家のデッサンを調査したり、絵画のすみの方から使われた絵の具を採取して成分を調べたり(以上すべて修復師の仕事)したうえで、修復師の手によって洗浄され、充填され、補彩される。実に集中力と根気の要る細かい作業の連続。ミケランジェロレンブラントボッティチェリなどの名画の修復も手がけているのだとか。朽ちゆく絵画を見事によみがえらせる熟練の技術とチームワークがすごい。ビバ!グイドおじいさん。ビバ!絵画修復師たち。弟子入りしたいくらい。工房で共に働くグイドおじいさんの長男は、古代エジプト美術専門の修復師なのだそうで、木棺やらミイラなんかも修復している。ミイラも修復するのだね。。。驚き。工房は5mの門に、多くのカメラ、20もの番犬で盗難を防止しているのだとか。
そんなグイドおじいさんの趣味が、愛犬を連れてのトリュフ狩り。なんだかおとぎ話に出てきそうな光景。採取した白トリュフ(白ですよっ!白っ!やはり弟子入りするしかないか。。。)を使ったお料理がおおらかで美味しそうだった。自家製のワインも造っていたりしてなんだかうらやましいぞ。奥さんとのなれ初めも素敵だったなあ。なんでも、若い頃ヴァイオリンを弾いてブイブイ言わせていたらしい。いろいろ苦労されたお話もとてもためになるよい番組だった。偶然にも見ることができてよかったョ。絵画の見方がまた変わりそう。